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艸墓古墳(くさはかこふん/国指定史跡)(桜井市)

開口部から石室に入り、石棺などを見学することができます。※艸墓古墳へは住宅地内の狭い通路を通ります。私有地に立ち入ったり騒いだりしないようご注意ください。
※石室内に照明はありません。

1974年に国指定史跡になった方墳で、字名から「カラト古墳」とも言われています。規模は長辺(南北)約27m、短辺(東西)約21m、高さ約7m。お椀を伏せたような形の良さが特徴です。

 

一番の魅力は、南東側に開口する横穴式石室に入って見学することが可能なこと。奥の石棺が置かれた玄室まで身をかがめて進みます(石室は全長約13.16m。入口から玄室までの羨道は長さ約8.72m、高さ約1.5m)。

 

石室を成すのは巨大な花崗岩の切り石。玄室にある石棺は竜山石製のくりぬき式家形石棺と言い、“ふた”の部分が台形の屋根のようになっています。隙間から中をのぞくと、…なにも見当たりません。

 

古墳時代にこの周辺で一定の権力を持っていた人物のお墓ですが、副葬品などが不明のため、被葬者や築造時期は判明していません。石室や石棺の構造・形式から、築造は古墳時代後期の7世紀中頃ではないかと推測されます。

また、石室(羨道)より石棺の方が大きく、どうやって収めたのだろう?と、ロマンをかき立てられます。先に石棺を設置して葬送した後に、石室をつくったのではないかと考えられています。

 

※古墳と石室の規模は艸墓古墳前の解説板に依拠します。

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