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公開講演会「日本国の始まりを生きた女性たちから 現代女性へのメッセージ」(奈良大学)

2026年1月23日(金)
【聴講無料/申込不要】~古代奈良の女性像を、歴史、文学、民俗学、女性医学から紐とき、現代社会を考える~/学校法人奈良大学創立100周年記念・日本女性会議2025橿原 連携事業

飛鳥や奈良に都があった時代に生きた女性の実像を、歴史、文学、民俗学、女性医学から紐とくことで、日本文化の特性とその背景、古代と現代の女性のライフコースの違いなどを浮き彫りにし、誰もが生き生きと活躍する現代社会について考えます。

 

事前申込不要・聴講無料で、どなたでも聴講できます(定員200名)。

 

【講演1】「光明皇后と聖武天皇」

講師:名誉教授 寺崎保広

奈良時代を代表する天皇は聖武天皇であり、その皇后となったのが藤原不比等の娘・光明子でした。一般には権力者であった不比等による政略結婚と捉えられがちですが、必ずしもそうではなく、両者は深い絆で結ばれた夫婦であったと考えられます。二人の関係性や時代に果たした役割を明らかにしていきます。

 

【講演2】「山姥に見る女性像(神話、昔話、童話)」

講師:文学部史学科教授 高島葉子

伝承の山姥は多様な顔を持っており、昔話「三枚のお札」では小僧を食おうとする一方で、「米福粟福」では継子娘を助けています。金太郎の母の伝説も有名です。文献上の最古の「山姥」は室町時代ですが、古代の神話にすでに山姥に類する存在が現れています。こうした多様な山姥にはどのような女性像が認められるのでしょうか。鬼、神、母、そのイメージは時代によって異なります。神話から昔話、そして現代の物語、その中の山姥像から女性像の変化を追います。

 

【講演3】「万葉集からみる女性像」

講師:文学部国文学科准教授 鈴木喬

『万葉集』をはじめ、古典文学では「待つ女」が一定の型として描かれ、近代にいたるまで理想的な姿として認識されていました。一方で、『万葉集』は、待つ女、耐える女性の歌ばかりではありません。女帝が高らかに歌をうたい、男性と対等に歌を交わし合うのです。額田王は「女性」だから『万葉集』 に歌を残したのではなく、高い能力によって歌の場に臨席し歌を残しました。『万葉集』における女性の歌から、古代の女性について考えます

 

【講演4】「現代と過去の女性のライフコースの違い(リプロダクティブヘルスの視点で)」

講師:副学長・社会学部総合社会学科教授 島本太香子

統計のある約100年前と比べると、平均寿命は50歳から人生100年時代へ、妊産や出産で亡くなる女性は250人に1人から3万人に1人へと変わりました。本講演では古代と現代女性のライフコースをリプロダクティブヘルスの視点から比較し、QOLや健康課題の違いと共通点を探り、時代を超えて生き生きと健やかに生きるウェルビーイングについて考えます。

 

■スケジュール

13:00~13:05 あいさつ 学長 今津節生

13:05~13:10 趣旨説明 副学長・社会学部総合社会学科教授 島本太香子

(日本女性会議2025橿原 副実行委員長)

13:10~13:40 光明皇后と聖武天皇 名誉教授 寺崎保広

13:40~14:05 山姥に見る女性像(神話、昔話、童話) 文学部史学科教授 高島葉子

14:05~14:30 万葉集からみる女性像 文学部国文学科准教授 鈴木喬

(10分休憩)

14:40~14:55 現代と過去の女性のライフコースの違い(リプロダクティブヘルスの視点で)

副学長・社会学部総合社会学科教授 島本太香子

14:55~15:10 意見交換と提言

15:10 終了

※総合司会 学長 今津節生

 

■定員

200名

※聴講無料、申込不要

※直接会場へお越しください。

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