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八角円堂内内陣装飾画特別拝観(榮山寺)

2025年4月25日(金)~2025年5月25日(日)
天平建築の国宝・八角円堂を特別拝観。内陣を飾る極彩色の仏画を見ることができます。
写真提供:榮山寺

藤原不比等の長男武智麻呂が創建した名刹。境内にある均整のとれた八角円堂(国宝)は、法隆寺夢殿と並んで、貴重な天平建築です。

 

鮮やかな金色をまとうご本尊・薬師如来坐像の特別公開にあわせて、八角円堂の内陣もこの機会に公開されます。

 

内陣の柱や天蓋には、天平時代の壁画「極彩色の仏画」(重文)が描かれています。吉野地方の寺院では、特筆すべき寺宝です。

 

奈良時代の息吹を今に伝える、奇跡の空間。
榮山寺の国宝・八角円堂は、ただの古建築ではありません。1300年近く前、藤原仲麻呂が父・武智麻呂の菩提のために建立したこのお堂は、奈良時代の空気をそのまま封じ込めた、まさに“時を超えた聖域”です。
外観は優美な八角形。中に入ると、中央に鎮座する本尊阿弥陀如来像諸尊像を囲むように立つ4本の太い八角柱と、天蓋に描かれた天平絵画が目に飛び込んできます。奏でるような筆致で描かれた飛天、楽器を手にした菩薩たち。色褪せてもなお、その気配と美しさは心を震わせます。
この建物が、奈良時代そのままの姿で現存していることは奇跡と言っても過言ではありません。建築、仏像、彩色どれもが国の宝にふさわしい、比類なき価値を持っています。
榮山寺八角円堂は、ただ「見る」だけではなく、「感じる」場所。穏やかに流れる吉野川が前を流れ、山と一体の境内は静寂の中、千年の祈りと美が、今も確かに息づいています。

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